ネコちゃんが風邪をひいたとき、あなたはどうしますか?
獣医さんに連れていく?それとも自分(ヒト)の風邪薬をあげる?
実はヒトの風邪薬を猫に与えてしまうと、最悪死んでしまうことがあるのです…。
怖いであります…どうして同じ薬でも猫ちゃんには毒になってしまうでありますか?
今日はヒトの風邪薬が猫にとってなぜ有害なのかを順を追って見ていこう。
薬が効くメカニズム
薬は体内で吸収・分布・代謝・排泄の過程を経ます。
ネコがヒトの風邪薬で異常な症状を出してしまう理由はこの代謝に潜んでいます。
代謝の過程では、汗や唾液、呼気、そして尿などによって、薬を体外に出します。
薬の多くは、尿として外に出せるよう、主に肝臓が働いています。
肝臓は、薬に様々な物質をくっつけ、尿に溶けやすくします。
これを抱合といいます。
薬は効くだけではなく、最後は体外に出されることが大切なのです。
なぜヒトの風邪薬は猫に有害なの?
ヒトの風邪薬として使われるアセトアミノフェンは、解熱鎮痛剤として使われます。
アセトアミノフェンは主にグルクロン酸抱合によって尿に溶けやすくなります。
しかし、アセトアミノフェンの一部は、有害な物質へと変換されてしまいます。
でも大丈夫であります!
私たちヒトの場合、この有害な物質はグルタチオン抱合によって尿に溶けやすくなるのです。
ネコの場合、グルクロン酸抱合ができません。
そのため、有害な物質が過剰に作られてしまい、肝臓に大きなダメージを与えてしまうのです。
肝臓へのダメージのほか、メトヘモグロビン血漿という酸素の運搬ができなくなる症状も出てしまいます。
ネコにとってヒトの風邪薬はたとえ1錠でも致死的であります。
万が一誤って猫にヒトの風邪薬を与えてしまった場合には、必ず早急に動物病院へ連れて行ってください。
まとめ
大切なペットが体調を崩すと心配ですよね。
だからと言ってヒトの薬を自己判断で与えてはなりません。
実際、ヒトの薬を飲んで命を落としてしまう動物たちも少なくないです。
ヒトにとっては有効な薬でも、動物によっては毒になってしまうこともあります。
動物の病気は必ず自己判断せずに、獣医師の指示に従って治療をしましょうね。
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